2019年、最初の診察
65通目の手紙には、
・先生が相手してくれないこと
・皆が言うように、医者には薬を貰うだけと考えた方が良いのか、助けを期待してはいけないのかという疑問
・発達障害受容後の支援ではなく、受容するための支援が欲しいということ
・今年の抱負
を書いて提出した。
主治医であるチリ毛は、年末の診察についてあんまり覚えていないように感じたが、私に何が納得できなかったかを説明させて、自分が何故それに対処しなかったかを教えてくれた。
といっても「もう終わった事件だと思ったから」ということだった。
一つ一つの事件は、私が友人を失うことで終わったかも知れないが、私が衝動的に動く人間である限り、更に人間関係を破綻させる可能性があり、精神科医としてはそれに関与して欲しい…。
更に、「相手にしないと言うが、あなたには誰よりも時間を取ってます」と言われた。本当だとすると頭が下がる。
「だから、いつも一番最後でしょう」
え?
会社が終わるのが18:15、クリニックの予約が18:30。会社から走って10分程だが、出るのが遅いので大体18:40くらいに着く。18:30が外来予約の一番最後。一番遅くもあるし、 最後から二番目三番目の時もある。結構、順番通りかな、と思っているのだが。
「医者は薬を出すだけだとあなたも思ってるんですか?」
と訊かれたが、素直に「分からない」と答えた。
分からないからいつも混乱しているのだ。薬を出すだけの医者もいるだろうし、それ以外のサポートやアドバイスをくれる医者もいるだろう。
サードオピニオンについて、
「自分はこんなに説明しているのに、あなたは納得しなくて東京に検査入院に行く。それは失礼ですよ」
と口に出された。
「私は3年間も発達障害が受容できずに苦しんでいるのに、それを納得させられないのは先生の力量が無いからなのでは?それなのに礼に欠けるというのは精神科医としてどうなの?」
と思ったけれど言わなかった!!
チリ毛、逆ギレするから。
自分が傷付かないように気を遣う。
「先生は私がサードオピニオンに行くことが嫌ですか?」
と訊くと、
「東京の大学病院がどういう風に精査するか興味があります」
勿論分かってましたよ。名高いブランドなら許され易いし、特にその傾向が強いってことは。
他の素直な患者だったらブランド病院なんかに行かずに終わるもんね。初めての経験じゃないかな。
「発達障害を受容するための支援はありますよ。あなたが受けたプログラムがそうです」
へ?嘘だろ。
あれは「私、発達なんだー!」「私もー!」「発達ってこうだよねー!」「分かる分かるー!」
という人たちが、半ばお遊びレベルで発達障害を勉強するプログラムだと思っていました。
「皆、プログラムを受ける前と受けた後、全然違いますよ」
ほんと?何が?
私ももしかして何回か受けたら受容できるようになる?
「分かりません。あなたは難しいです」
はい?何のためのプログラム?大体そんなに簡単に受容出来る人のために支援する必要ある?
こっちはマジで助けて欲しいんだけど。生き辛さに理由を見付けてハッピーな人たちに説明してどうするの?支援しなくても本を読めば理解できる力があるんじゃない?いくら本を読んでも理解出来ないバカを対象に支援して欲しいよ。
「今年は人前で緊張せずに歌えるようになりたい」という抱負について。
「よくカラオケ行ってるじゃないですか」
「一人です」
「…意外でした」
……何が意外だった…?
「社交不安障害があるかも知れませんが、社交不安障害はASDの人に多いです」